福島県に湯巡りと酒場巡りに行った帰り道、
思いのほか道も空いていたので那須で高速道路を降りてもうひとっ風呂。
立ち寄ったのは昨日の廃墟系テルマエ湯・富士屋旅館のさらに上をいく鄙び感の雲海閣。

廃墟レベルで言えば、富士屋旅館が『⭐︎』とすれば、
雲海閣は『⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎』といったところか。(5段階中)
一見、旅館の面構えはごく普通のありふれた鄙び感だが、
問題は湯槽までの道のりにあり。




無人の受付で500円を支払い、ギシギシと軋む廊下を進んでいくと、、、
突如として現れたのは、坑道とも防空壕とも揶揄される、
ホラー感満載のバッキバキ廊下。


オマケ程度の照明はあるがどこまでも薄暗く、
本当にこの先に湯があるのか不安になるレベル。
だが心配はご無用、
この廃れ具合こそが正真正銘極上湯の証だ。
ここまで廃れてしまうのも濃厚な硫黄泉が放つ硫化水素ガスの悪戯に他ならない。


壁が剥がれ落ちるデスゾーンをすり抜けると、
今度はどこまでも深く吸い込まれそうな木造階段ゾーンが現れる。

ここまでくればもう極楽浄土はすぐそこ。
脳内ジミー・ペイジに『天国への階段』を弾かせてやれ。



慎重に降りた先で待ち受けていたのは、
お湯は乳白色トロトロ、
窓のサッシはボロボロの
大鄙び湯だ。



那須湯本の激混み大人気湯、鹿の湯と同じ源泉がここまでパイプで通され、
のんびりと独り占めできるこの幸せと言ったらもう。。。
サイコーの大独泉だぜ。。。

心ゆくまで湯ったりとしたいところだが、
温泉成分の強さゆえ、ここでの長湯は禁物。

湯当たりして帰りの階段を踏み外そうもんなら、
リアル天国への階段
になりかねないから、くれぐれも要注意だ。

いつか時間に余裕ができたら、
こんなボロ宿でのんびりと自炊しながらで湯治するのも良さそうだ。

那須塩原/雲海閣



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