喜多方から山形方面に向かう道中で、
ひっそりと佇む共同浴場をロック温。


入浴料はここではなく、数軒隣の商店で払えばいいとのことだ。


商店のお母さまに入浴料200円を渡し、
さっそく湯小屋にエントリーすると先客ゼロの貸切状態。


これはありがたやと、はやる気持ちを抑えながら服を脱ぎ捨て、
意気揚々と浴場に踏み入れると、、、
うわっ冷たっ!!
・
・
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いや、熱っっ!!!
人間、予想もしない状況では瞬時に温度が理解できないようで、脳が理解に追いつくのにわずかばかりの時間を要した。
な、なんだこの熱湯はっ!?


源泉が湧く枡からオーバーフローした高温の湯が体洗い場を横切り、
排水溝へとそよそよと静かに流れている。
これがとにかく熱いのだ。。。
よくよく見るとその通り道は析出物で茶色く変色し、
そこさえ踏まなければ問題は無さそうだ。

試しに手持ちの温度計で測ってみるとなんと58℃超えで、
源泉に至っては驚異の62℃超えっ!


真夏の焼けた砂浜を裸足で歩くあの感じと言えば伝わるだろうか。
もうこれ地雷じゃん。。。
まさかの初見殺しにまんまとやられた形となった。
肝心の湯船の方はというとこちらも44℃台とまぁまぁ熱い。

どうしたもんかと見渡すと、
ふろ場の片隅にこの熱湯と唯一渡り合える水道ホースをロックオン。

適温にすべく、備え付けのホースを取りに行こうとするが、
あっつっっ!!
またもやうっかりと熱湯地雷を踏んでしまった。。。
さすがに今度はダイレクトに脳を刺激して来たぜ。
なんとかホースを手に取り、
熱湯地雷原に冷水をぶちまけて無力化してしまえばもうこっちのもんだ。
湯船にもジャブジャブと冷水を投入開始し、
注水ミッション完了!

かすれた『節水』のプラスチックプレートがどこかシュールで、
これまで多くの先人達が大量の冷水をぶち込んで来たのが容易に想像できる。
あらかた適温になったところで足を伸ばしてふぅーっとひと呼吸。

War is over・・・
ようやく戦いは終わった。。。
開け放たれた窓の外からは木々の隙間を通り抜ける風の音と賑やかな夏の虫の声。
時折吹き込む風が頬をそっと撫でていく。

サイコーの大独泉だ。。。
あまりの居心地の良さに2時間近く滞在してしまったが、
今度は腹の虫がぐーっと鳴きはじめてきたぜ。
そろそろ喜多方に戻ってラーメンでもやっつけますかと
名残惜しさを感じながら湯船から出ると、、、
ぅあっっっつっっ!!!
結局最後まで熱湯地雷を踏み続けた、
『熱塩温泉』の名に恥じぬ凶暴的にあっつい湯だった。



熱塩温泉/下の湯共同浴場



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