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ちょっ、お父さん!
なんで温泉が出ちゃってるのよ〜!
いや、そんなつもりは、、、
し、しかたない、営業しますか♪
おそらくそんなやりとりがあったであろうこちらの温泉。
これまで酒が飲める肉屋や魚屋なんてのを探し歩いてきたが、
こちらはなんと温泉に浸かれる電気屋さんだ。


受付をして下さったお姉さまにお話を伺ってみると、
今から遡ること20数年前に道路拡張整備のあおりを受け
自宅兼電気屋をセットバックすることとなってしまったとのこと。

じゃあついでだから雪溶かしの水がいつでも使えるように
井戸を掘ろう!ということで掘ってみたところ、
なんと温かいお湯が出てしまったのだ。
念のため市に成分の検査をお願いしたところ、
ちゃんと温泉成分が含まれてたので見事に温泉認定!
と
こ
ろ
が
国の定めでは、
『温泉はみんなのもの』
という概念があるそうで、
個人の使用は禁じられてるのだそうだ。
本来の目的である自宅の雪溶かしで使うには、
みんなにも使ってもらっているという状況にする必要があり、
温泉として営業をするのか、
もしくはせっかく堀った穴を埋めるのかの2択を迫られ、
冒頭のような家族会議を重ねた上で、
温泉としての営業を始められたそうな。


もともとは普通の電気屋さんなので、
イチから浴場の設備を作ったり、
ぬるめの湯温だったのでボイラーの設備を整えたりと、
予定外の出費となったそうだが、
きっと近所のみんなは喜んだに違いない。



雪溶かしの井戸水のつもりが
皮脂溶かしの温泉になっちゃったなんて、
なんて雪国らしい温かいエピソードなんだろうか。

こんな湯と出会えるから温泉巡りは楽しいね!
結局今日もいいお湯でした♪
これにて秘湯巡りの旅も終了〜
また次の旅へと。
谷地電気/会津みなみ温泉 里の湯
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