酒場巡りのブログを始めるようになって、
なるべく話のネタになりそうな酒場を日夜探し求め、
ココだ！と思った酒場を見つけたのならば
己の中の酒材モードをONにして暖簾をくぐる。。。
ところが、
必ずしもその酒場に酔いエピソードや新しい発見が
ゴロゴロと転がっているワケではない。
その逆もまた然りで、
ノーマークな店にオフの状態でただ昼飯を食べに行っただけの時に
思いもよらない場面に遭遇することもある。
まさに今日がそんな日だった。。。
昼過ぎに勤務を終え、
普段あまり通ることのない住宅街をふらりと歩いていると、
商店街でもない奥まった路地で
一軒の町中華をロックオンした。
だいぶお腹も空いているし、
ビンでもキメるとしますか！
ガラガラっと引き戸を滑らし、
お母様に大瓶をコールしながらテキトーな席に着席。
アテは何にしようかと短冊メニューとにらめっこしていると
大瓶とグラスを持って来たお母さまが
流暢なムーブでグラスに1杯目を注いで下さった。
お母さまありがとね！
こんなささやかなサービスが嬉しかったりもするもんだ。
小さなグラスをグイッと傾け、
ぷはーっと大きくひと呼吸。
次の呼吸で
五目チャーハンひとつー！
と発声し
手酌でまたグラスを満たす。
はいよー！
と返事をしながら近づいてくるお母様の両手には
小さなタッパーに入ったキムチと大根のお漬物。
どうやら酒類を頼まれた方へのサービスのようだ。
大抵の場合、
サービスのアテなんて柿の種のようなものが
小皿にひとつまみ乗って出てくるぐらいだが、
お漬物が2品も頂けるなんてこいつはありがたいぜ。
コリっコリっと漬物を咀嚼していると再びお母さまが近づいて来て
はいどうぞー
ともう一品添えられた。
えっ？
信じ難いが先程の漬物たちの横に
みんな大好き柿の種が鎮座した。
こうして大瓶1本に対し3品のアテが並び、
これだけでもう
まぁ、五目チャーハン、、、
無くてもいいか、、、
という心境の変化が生まれてくる。
サービスのアテに心を揺さぶられていると
お待ちかねの五目チャーハンが登場。
全てを並べてみると
今から3時間越えのタイタニックの上映にも耐えられそうな景色だぜ。。。
五目をチョイスしたのでノーマルのチャーハンに
様々なトッピングが施されているのだが
まず気になったのはエビだ。
これは僕の経験値がまだまだ低いからかもしれないが、
エビって、こんな真っ直ぐでしたっけ？笑
だいたいはぐるんと丸まったやつしかチャーハン界では見たことが無いのだが、
こんなピンっとしてるエビって、
串に刺して焼かずに出来るもんなんだろうか。。。
まさかこれもサービスの一環？？
なんだかこちらの背筋もピンっとしてくるぜ。
その他のトッピングもひとつずつチェックしてみる。
エビのほかに、
かまぼこ、
チャーシュー、
玉子、
なんか赤いやつ、
カニカマ、、、
カニカマっっ？？？
かまぼことカニカマでWかまぼこっ！！
もしやこれもコアなかまぼこファンに対するサービスなのだろうか。
だとしたら相当ニッチだぜ。。。
提供時からドーム型を保てないほどパラパラっとしたチャーハンは
漬物はもちろん、ビールとの相性もよく
瞬く間もなく目の前から蒸発した。
大満足だ。
おそらくこの店の料理は全てうまいだろう。
壁のメニュー達が自信を隠しきれていないぜ。。。
空腹も喉の渇きも満たされ
ふぅーっと一息。
残りのビールで喉の油分を脱脂していると
お母さまがタッパーと醤油を持って来られた。
ん？これは？
サービスのコーヒーですぅ〜♪
えぇ〜！！！
食後のコーヒーもまさかのサービス！！
しかも懐かしのヴェルディグラスで2杯はイケる量！
こうして
着席時に頂いたお茶、
大瓶のビール、
チャーハンのスープ、
サービスコーヒー2杯ぶんと
大量の液体が大集結。。。
お母さま、、、
もしかして客の膀胱を壊しに来てませんか。。。
僕はただビールと五目チャーハンって言っただけなのに、
なんていうサービスの応酬なんだろうか。。。
もちろんお代はお通しナシの
ビール代と五目チャーハン代だけ。
奥州軒の秘技、
サービス応酬拳に
見事にノックアウトされました笑
はぁ〜楽しかったなぁ♪
奥州軒
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