はぁぁ〜〜
今日中に髪飾り返さなきゃだぁ〜〜
独り言にしては少し大きめのボリュームでヨメがそう呟いた。
その理由は直感的にすぐにわかった。
“車で送ってくれ”
そして
“外出したついでになんか食べに行こう”
という
晩飯作りスキップ作戦を決行しようと
ボリュームを上げてツイートしてきてるのだ。
髪飾りとは、つい先日ムスメが成人式を行った際に美容室からお借りしたもので、
その返却期限が今日までとのこと。
へぇぇ〜そうなんだぁ〜
家でやりたいことがあった僕は
愛想無く一旦はかわしたものの、
〈あの美容室の近所に気になる酒場あったじゃん〉
と、僕の記憶を司る海馬が
脳内でヨメ側に加担してきた。
『ま、まぁ、夕方なら行ってもいいけど。。。』
オレの人生、、、
酒場しか勝たんっ!

結局は酒が飲みたいので車ではなく電車移動となり、
それなら別にオレ要らなかったじゃん
と2駅過ぎたあたりで気づいてしまったが、
まぁそこはワカチコワカチコ。

髪飾りをサクッと返却し
ウッキウキで向かいますは、、、
はいロックオン、八宝飯店っ!!

さっそくエントリーして大瓶をお願いし
喉をアルコール消毒しながら
のんびりツマミラインナップをチェック。




そのどれもが香ばしく、とても悩ましいが
見たことも聞いたこともない初見ツマミにズッキュンきた。

梅子の肉、、、
梅子肉(メーズーロー)とはいったい。。。
正体がわからない気になるメニューは
店員に聞く前に頼め
そう酒場ナビ酒訓15条で定められているのを、
勉強熱心な僕はすでに学酒う済みだ。
これにしましょ。

その正体は細切りの豚肉とタケノコを
トロットロの餡でえぇ感じにしたヤツで、
チンジャオロースのピーマンがないバージョンと言えばわかりやすいだろうか。
瓶ビールの伴侶としても優秀だし
ピーマン嫌いなお子様にチンジャオロースへの第一歩を踏ませる
ステップアップオカズとしても最適だ。
で、梅子どこよ?
そんな疑問もふっ飛ぶウマさだった。

このトロっトロのヤツを白飯にぶっかけて頂きたいところだが、、、
ここはグッとガマンしてもうちょい何かツマミますか。
さてお次はと。。。
改めてメニューたちと面談してると、
これまた気になる初見さんをロックオン。

熱々とろとろ トロトロラーメンとはいったい。。。
正体がわからない気になるメニューは
店員に聞く前に頼め
そう酒場ナビ酒訓15条で定、、、(以下同文)
やがて着丼したのは
いわゆるあんかけラーメンの類いで、
宣言通り熱々。

そのもったりとしたトロトロが程よく麺にからみ、
シェアするのにも都合がいい。

最初のひとくちで上顎がベロっとヤケドするほど凶暴な熱々トロトロだが、
本当の凶暴さはここからだ。
普通のラーメンなら麺をすすり終えた後に汁を残したって
特に罪悪感を感じることはないが、
このトロトロラーメンはそうはいかない。
残り汁に浮かぶ肉野菜たちが
まだまだ終わってないぜ?
と訴えかけてくる。
この時すでに丁度いい満腹感。
メタボの体に食べ過ぎは毒でしかない。。。
コイツらと白飯をマッチングしたいがそれは無謀だ。
ここはグッとガマすいませんライスひとつっ!

負けた。。。
わりと早い段階で負けた。。。
おもむろに白飯にぶっかけたら、、、

トロトロライスの完成っ!

ワシっとレンゲで掬ってかき込めば、
もはや流動食のごとくヌルっと嚥下。
背徳感という隠し味も加わり
大優勝っ!!

すでに満腹なのに
ウォータースライダーのごとく一直線に胃袋へ滑り落ちていくトロトロライス。
脂肪肝へも一直線だ。
もう今夜は血糖値アゲアゲで爆睡し、
喜んでフォアグラの鴨になる夢を見ようじゃないか。
こんな凶暴なトロトロライスが身近に無くて良かったと
酔い意味でそう思える幸せ町中華だった。

でもまたすぐ来るぜ♪
八宝飯店
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